母子感染とキシリトールについて
日本フィンランド虫歯予防研究会、予防歯科シンポジウムに出席して。

子供も4ヶ月目になりました。「お口の中に白いもの発見」子供の歯が出はじめてきました。といっても。本当に生え始めるのはまだまだ先ですが。。。そろそろ離乳食準備期間となりました。とうの昔に始めている方もいるか、と思いますが
先日の3ヶ月検診で、離乳食の試食?「もぐもぐ教室」なるものに出席させていただきました。お昼をろくに食べずにいったせいか?大変おいしく全部食べてきました。
あれ?:::::と、そろそろお母さんのお口からむし歯がうつってしまわないように、、 予防をはじめる時がきましたよ!!、、、
予防方法を、伝授しなくては!!
そこで、今回は、この時期から始める、始めなくてはいけない!!虫歯予防法「母子感染予防」について、書いていこうと思います。

虫歯予防といっても、実際、私の医院に来る患者を例に取ってみると、「虫歯はできたら直せばよい」という考えの人がとても多いのに驚かされます。虫歯の予防に対してきちんと勉強しようと訪れる方、我が医院でいう「虫歯ゼロ組」の会員の増加で少〜しづつでも浸透しつつあるのかな?とは思いますが、虫歯ができたから直すだけで終わりにしてくださいという患者:まあ、こういう患者は、別 名「モグラたたき患者」虫歯と治療の追っかけごっこ、なおせどなおせど直らない。と思ってますが、、う〜んおこられますね、、ごめんなさい。
でも、歯磨きをきちんとしない以上どんなによい治療をしてもだめなのです。。。よ、、お母さん、お父さんわかってくださいな、、、、
むし歯予防の啓蒙活動は、まだまだ、、これからです。

!妊娠中!
「子育ては、歯育て」
妊娠中すでにおなかの中で子供の歯が作られています。妊娠初期、そうです、すでにこの時期から、もう虫歯との戦いが始まっているのです。
妊娠2ヶ月、乳歯がすでに作られ始めています。そして妊娠3ヶ月半位で永久歯がつくられ始めているのです。 それから長い年月をかけて歯が顎(あご)の中で形成されていくのです。そしてすべての歯が15〜16才ころに完成する。
ここに、 「子育ては、歯育て」といわれるゆえんがあるのですよ。

妊娠すると「歯が悪くなった」とか「歯が弱くなった」ということを聞きますが、それは子供にカルシウムがとられてしまうからではないのです。歯はカルシウムやリンを主成分にしてできてはいますが、一度作られてしまったものが歯自身が勝手に溶けたりしないのです、、どろどろとはならないのよ!
ではなぜ、 「歯が悪くなった」とか「歯が弱くなった」かというと身体的変化や生活環境によるものといわれています。
つまり、このつわりには、私もほんとに悩まされました、ね、、はき続けること、仕事をしながらうえ〜〜、生まれてしまえば子供かわいさにすべて忘れられる、、、子供の笑顔は偉大だ〜〜〜。このつわりのために歯磨きが十分できないこと、食事や間食が増えたり、甘いものばかり食べたくなったり。また、不思議と妊娠中は唾液の量 が少なくなってしまう。
ことなどによると考えられますね
まあ、ホルモンの影響か?むしば菌ではない、歯槽膿漏の菌も増えてしまうのも事実なのですが、
だからこの時期こそ、まずはお口の健康を守ること、これがひいては子供を虫歯から守ることの始まりといえるのです。

では、なぜ、妊娠中にすでに子供の虫歯予防法が始まっているのかといいますと、 子供に虫歯を感染させるのは母親であると考えられています。父親はあまり関係がないのです。まあ、父子家庭とか特別 な場合をのぞいてですが、ね。これは、ある研究結果から、「母親のミュータンス菌と子供のミュータンス菌は比例する」ことがわかったからなのです。
そこで、母親の口の中にあるミュータンス菌の数が問題になってくるのです。昔 妊娠中は治療はしては、いけない、しない傾向にあったのですが、現在妊娠中(安定期に限りますがね、)に虫歯の治療をきちんとしておくことは重要です。
そのうえで、きちんとミュータンス菌を減少させておくこと、 つまり、キシリトールの接種が出てくるのです。
妊娠中は、歯の治療とキシリトールとなるわけです。

妊娠中にキシリトールガムを接種する利点は虫歯のためだけではないのです。
キシリトールのガムを噛むことによって先ほど書いたどういうわけか唾液の量 が減る症状の改善、、唾液の量を増やすことがまずできます(ほかのガムでも出ますが、、)また、唾液は歯や口の健康を守るいくつもの作用を持っています。分泌の促進 、ストレス緩和等々、、いいことづくめなのです、、その上、キシリトールはミュータンス菌の悪玉 菌を減らし善玉菌を増やすときたもんだ、、なんてすばらしいんでしょうか?

でもなぜ、そんなすばらしい予防法があまり日本ではまだ知られていないかというと、
予防法に書いてありますが、それとともに、母子感染の話をすることは、いたずらに母親の不安をあおるだけになってしまい、保育関係者が指摘している、ゆがんだ育児になってしまう事実が大きかったといわれているのです。日本人気質ですかね、、?

!出産!
そして、あの、、悪夢のような苦痛の出産、、でもやっぱりかわいい我が子の顔を見るとすべて忘れられる、、母とは不思議な生き物ぞ、、
そこで今回のおすすめの予防法に移るのです、、、、
その予防法を、今始める時期になったぞ〜〜ということなのです。

それは、出産後の母親が口の中にいる菌を減少し、子供への感染を防ぐ母子感染予防方法です。
 生後3ヶ月目から、一日3回キシリトールガムを食べる
これを3ヶ月間続けることが重要 。
ただこれだけ、、、

しかしこれに使用するキシリトールガムは、キシリトール100%でなくてはだめ、、なぜなら、キシリトールとソルビトールでは、あまり効果 がないのです、それはソルビトールがミュータンス菌に対してマイナスの効果 すなわち増殖作用を現すためです

では、なぜ生後3ヶ月からが勝負かというと、キシリトールの効果が出始めるのには、なんせ3ヶ月かかります。この3ヶ月かかるということが大事なのです。 生後3ヶ月目で初めて、3ヶ月間で生後6ヶ月そうです、離乳食の始まり〜〜始まり〜〜

また、子供の歯自体が、6ヶ月から3歳までの間がミュータンス菌に感染し感受性が高い期間であり、16ヶ月から33ヶ月の間もまた感染しやすい。そこでこの時期に感染しないようにするのが大切なのです、特に2歳までに口の中にプラークを作らない状態にすること、これこそが重要なのです。不思議と、その後でミュータンス菌が入ってきたとしてもそれほど深刻にはならない、そう虫歯になる率はひくくなるのです。

ではなぜ、この時期にもキシリトールがよいのだろうか
歯の萌出途中でも行える。
安全に行うことができる。
害がない。
毎日数回(3回が理想)接種するだけでよい。
ということより、妊娠中も、子育て中でも簡単、安全ということですね、、

またこのキシリトール接種とともに重要な、ミュータンス菌を少しでも子供に感染させないためには:
母と子供が唾液の接触がないようにする。すなわち
1)子供に食べ物を与えるときは、大人が口移しで与えない。
2)スプーンやお箸を子供と共有しない。
なんてことは、はっきり言って不可能!!!よ!!!そこで、
3)ミュータンス菌がいる人は、全員キシリトールガムをきちんと噛む
キシリトールによる感染予防 となるのですが、、、いかがかしら??無理かな?

では、噛む時間は??というと、味がなくなるまで、じっくり噛んでくださいね、、理想は、10分、、です。

?えっ?お金がかかって嫌?
一ヶ月分約1000円、、旦那のたばこ代、飲み代よりは、やすいと思うし、、、虫歯になったら保険代も高いぞ〜〜〜〜


標語: お子さんが生後3ヶ月になったなら
      一日 3回 10分間
      キシリトールガムをかんで 
       3ヶ月


では、また、来月お会いしましょう!!ばいばい


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